三浦半島で手軽にハイキングを楽しめる武山・砲台山・三浦富士コースは、三浦半島の全景と東京湾から相模湾まで見渡せ、天気のいい日は富士山の雄大な姿を見ることができる人気のハイキングコースです。
生い茂る木々や畑の果樹は、四季折々の風景に色を添え、歩く人の目を楽しませてくれます。
自分の好みの観光地しかレポートしない、えこひいきライターの横須賀流星がご紹介します。
京急長沢駅から三浦富士を目指す
京急線で横浜から快特を利用し、約45分で京急長沢駅に到着。
正月太りで脂肪を蓄えた体を引き締めるために、気合十分でホームに降り立ちました。
三浦富士までのルート

改札を出て左に進むと駅前ロータリーに出ます。
トイレは改札の中にありますので、念のため済ませておいたほうが安心です。

ロータリー沿いに右へ進み、通りにでたら左に進みます。
駅前にはコンビニとACoopがありますので、飲み物や軽食はここで調達しておきましょう。
ここからは住宅地の舗装された道をひたすら歩きます。津久井小学校を過ぎたあたりからは急にのどかな田園風景に変わります。

駅から15分ほど歩くと、津久井浜観光農園谷戸案内所の小屋が見えてきます。
ここを右に曲がり、東光寺方面に進んでいきます。

ほどなくして東光寺に到着です。
目の輝きが鋭い金剛力士像が出迎えてくれます。
開基は行基と伝えられ、1200余年の歴史あるお寺です。
毎月第4土曜日の午後4時からは阿字観瞑想会が行われています。
ゆったりと瞑想する癒しの体験は、ストレスや悩みなど心の浄化に効果がありそうです。
ぜひ今度参加してみたいと思います。

東光寺前を右に進むとすぐに左に入る道が現れます。
ここは看板など目印がないので見落とさないように注意が必要です。

かなり急な坂道ですが、これから始まる山歩きのいいウォーミングアップになりました。
坂を上りきるとT字路にぶつかります。ここを右折して三浦富士方向に進みます。

なだらかな坂を200mほど歩くと、ルートの表示看板が現れました。
進む道が間違っていないことが確認できて一安心。

さらに200mほど進むと津久井浜観光農園の案内図が現れました。
赤い星印が現在位置です。
周辺地図が描かれているので、これから進むコースの全体像が把握できてとても便利です。

浅間神社の鳥居が現れました。
ここから先は神聖な場所なので、穢れた心を封印して進むことにします。

少し坂がきつくなってきました。
左右にはミカン畑が続きます。鳥の鳴き声も多くなってきた気がします。

振り返ると、武山方面の景色が広がります。
少しの標高差でこんなに眺めが変わるんですね。
いつの間にか山奥に来た気分になったので、大きく深呼吸してみました。

浅間神社の鳥居から5分ほど進むと、犬の学校横須賀警察犬訓練所に出ます。
ちょっと覗いてみますね。

警察犬や災害救助犬の訓練以外にも、一般の家庭の犬のしつけ&訓練も行っているそうです。
写真のワンちゃん以外にも、小型のかわいいチワワが飼い主さんに抱かれて入っていきました。

警察犬訓練所の前は三叉路になっています。
間違えやすいので、看板を確認して三浦富士方向に進みましょう。
あと400m。

ここからは木々も鬱蒼と生い茂り、いよいよ登山っぽくなってきました。
山道に適した靴を履いてきた自分を褒めてます。

ラストの階段の前にかわいいお地蔵さんが登場。
ハイキング客の安全を見守ってくれているかのような、やさしいお顔です。
歩くほうも元気になります。

三浦富士へつながる最後の階段です。
これはなかなかキツイ。
数えると120段ありました。
三浦富士山頂

三浦富士到着です。
この山頂には浅間神社が祭られていて、古くからこの近辺の漁師たちの大量祈願などの信仰に結びついていたそうです。

ここからは天気が良い日には房総半島から伊豆大島まで見渡せます。
運が良ければ富士山の雄大な姿を見ることができますが、残念ながら私には運がなかったようです。
三浦富士から砲台山へ
浅間神社で少し休憩をとったあと、次なる目標の砲台山へ進みます
砲台山へのルート

ここからは尾根伝いに砲台山へ向かいます。
気持ちのいい小径が続きます。

いくつか難所があります。
子供の頃に戻ったような気分でよじ登りました。

「ハチに注意!」の張り紙が数か所みられます。
被害にあった方もいるのでしょうか?
スズメバチは、夏から秋にかけて動きが活発になるそうです。
もし見かけたら騒がずゆっくり離れましょう。

さらに気持ちのいい山道を進んでいくと見晴台が現れました。

見晴台からの三浦海岸方面の眺めです。
雲と太陽の光のコントラストが見ごたえあります。海面も水彩画のような様々な色を見せます。

ほどなく分岐に差し掛かります。
砲台山まであと200mです。
砲台山山頂

標高204mの砲台山山頂に辿り着きました。
突如現れた近代的な建築物は、海上保安庁の受信所のパラボラアンテナです。

受信所のすぐ奥に、この静かな山中に不釣り合いなすり鉢状の構造物があります。
ここは正式には「大塚山」と言うそうですが、昭和初期に海軍が砲台を造ったことから、砲台山と呼ばれるようになったそうです。
このすり鉢の中央には、かつて高角砲が据えられていました。

すり鉢の奥に降りることができます。
8個の四角い穴が側面に空けられていますが、弾薬の格納庫だったと言われています。
砲台山から武山へ
普通のハイキングではなかなか出会わない登場物に驚き、しばし童心に帰ってコンクリートと戯れた後、最終目的地の武山を目指します。
武山へのルート

砲台山を後にして、来た道を少し戻り看板に従い武山方面に足を進めす。

コース沿いにコンクリート製の水槽が現れます。
戦時中に防火水槽として設置されたものと言われています。

武山目前で最後の試練、急な階段が現れます。
疲れを最小限にとどめるため、ひたすら小股でリズムよく上ります。
武山山頂

武山不動院の門が現れました。
目的地に辿り着きました。

三浦富士から2.2kmの道のりでした。

武山山頂にはきれいなトイレも設置されています。

休憩所アゼリアハウスです。
この山頂付近には約1200本のツツジが植えられ、4月中旬から5月上旬にかけて見事な花を咲かせます。

アゼリアハウスの展望台からの三浦海岸方面の眺めです。
到着を歓迎してくれているかのように晴れ間が広がってきました。

この展望台からは360°の眺望が楽しめます。
海と反対方向に目を移すと、NTTの研究所やYRPの建物群が目に入ります。

ちょうどお昼時ということもあり、お弁当を広げるハイカーが大勢いました。
ここは急な雨にあってしまった時でもしのげますね。

山頂にある三浦半島霊場の一番札所、龍塚山持経寺武山不動院です。
ここに安置されている不動明王は「浪切不動」とも呼ばれ、昔から地域の漁師の信仰を集めています。
私も趣味で釣りをするので、大漁を願ってお祈りしてきました。
武山から津久井浜駅へ
武山山頂で休憩と不動院参拝後、京急線津久井浜駅に向かって下山します。
時間があれば一騎塚方面に下りてもいいかもしれません。
そちらのコースは、ツツジの群生地や、「関東の富士見百景」の一つである、富士山の眺望が良いスポットがあります。

ここからは約3.1km40分ほどで京急線津久井浜駅に到着します。

途中、津久井浜観光農園に立ち寄りました。
ちょうどいちご狩りのシーズンで、平日にもかかわらず観光客で賑わっていました。


場内の直売所では、摘みたての大きなイチゴや、新鮮野菜が販売されています。
三浦大根の大きさは、一番左の普通の大根と比較するとその迫力がわかるでしょう。今日は徒歩の旅なので三浦大根購入は諦め、新鮮いちごをお土産に購入。
家族には大好評でした。
関連記事>>>神奈川でいちご狩りするなら津久井浜観光農園!予約不要の日帰り体験スポット
三浦富士・砲台山・武山ハイキングコースの情報
【住 所】横須賀市長坂1-2-2(武山観光協会)
【電話番号】 046-856-3157
【営業時間】 8:30~17:00
【定 休 日】土・日・祝・年末年始
【所要時間】約3時間
【歩行距離】約8km
【URL】 https://takeyama.yokosuka-kanko.com/
※2022年2月現在の情報です。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。
三浦富士・砲台山・武山ハイキングコースのまとめ
今回は気軽に低山ハイキングを楽しめる、横須賀市の三浦富士・砲台山・武山コースをご紹介しました。
三浦半島の中では200m級の山としては最南端に位置するので、東京湾や相模湾の素晴らしい眺望が楽しめます。
目印の道標も多く設置されているので、初めての方でも迷うことはありません。
標高200m程度の山ですので、軽装でも大丈夫ですが、いくつか難所もありますので、最低でも靴は滑りにくいスニーカーやトレッキングシューズがいいでしょう。
ピーク時は混雑も予想されますので、道を譲りあったり、休憩所に長く居座らないようにマナーを守って楽しみましょう。
花や紅葉など四季折々の風景が楽しめるので、また違うシーズンに訪れてみたいと思います。
さらに横須賀情報を知りたい!という方に向けて、
横須賀観光メールマガジンを配信しています。ぜひご登録ください★
→ご登録はこちら