最近、たびたび横須賀市内で見かける青いオープントップバス。今回やっと乗る機会に恵まれました。
晴天にも恵まれ、心地よい潮風に打たれながら横須賀の海岸線を走り、今話題の浦賀ドックへ。
URAGA開国クルーズに乗船しペリー気分を味わったあと、専門ガイドさんの案内でドックの歴史を勉強してきました。
これが噂のオープントップバス!上から目線で気分は上々
横須賀市観光協会が主催するオープントップバスでゆく!浦賀の歴史探訪ツアーに参加しました。
今回は料金も大人2,000円と大変お得だったため、キャンセル待ちも出るほど大人気の企画でした。
いざヴェルニー公園を出発
横須賀の街中でもたびたび見かけていた青いオープントップバス。
一度乗ってみたいと思っていましたが、やっと夢が叶いました。
意気揚々と乗り込み、ヴェルニー公園を出発します。
信号機や道路標識も頭の上スレスレを通っていきます。
通いなれた道も、普段とは全く違った風景に見えます。
信号待ちをしている人々にも注目を浴び、指をさされたり、子供に手を振られたり…
中には写真撮影する人もいてちょっとしたスター気分です。
車窓からの絶景
馬堀海岸の直線道路、通称「まぼちょく」は、海と空が開けた抜群の景観で房総半島も間近に見えます。
ちなみに、このあたりの海は走水と言われて潮の流れが大変きつい場所です。
それだけに大変おいしい魚が穫れることで有名で、脂の乗った金アジや高級なマコガレイを狙った釣り人で賑わいます。
走水の海岸と横須賀中心地が望めます。
今日はラッキーなことに雲一つない晴天で、左手には雪化粧が始まった富士山見えます。
自分で車を運転しているときは危険で振り返ることができませんが、このバスならゆっくり景色を堪能できます。
右手に横須賀美術館が見えてきました。
東京湾を望むロケーションに建つこの美術館は、日本の絶景美術館のランキングで上位に選ばれたこともあるそうです。
併設されているレストラン「アクアマーレ」は、東京湾が一望できるガラス張りの店内で、海を眺めながら地元食材を使ったランチセットやコース料理が人気です。
観音埼のトンネルに入ります。
こんなに近くでトンネルの天井を見ることは生まれて初めてです。他のお客さんたちも興奮気味でシャッターを押していました。
たたら浜です。ハワイやグアムにも負けないくらいの綺麗な砂浜にびっくり!
昭和29年、映画では初代ゴジラがこの浜辺に姿を現わした設定になっているそうです。
浦賀の町に入ってきました。普段の目線では塀にさえぎられて内部が見えませんが、このバスからはドック内の様子もよく見えます。
注目の観光スポット浦賀
約40分のバスの旅で本日の目的地「浦賀ドック」へ到着しました。
そこには明治時代にタイムスリップしたかのような巨大な遺構が待ち受けていました。
江戸末期から明治にかけて大きく歴史が動いた時代に、ここに夢を追い求めていた人々のロマンを感じます。
URAGA開国クルーズ
浦賀ドックに到着し、まずはURAGA開港クルーズに乗船します。
白い流線型のかっこいいフォルムが期待を高めてくれます。
船内は2階建てになっていて、2階は高い位置から遠方までの眺めがよく、1階は水面との一体感が楽しめます。
案内人さんの丁寧な解説付きです。豊富な知識に30分間「へぇ~」の連続でした。
組み立てをして進水式を行う工場です。
傾斜がかかっているのがわかりますか?
進水式とは船が完成して海に浮かべる時のことを言うのかと思っていましたが、進水式後が製造の本番なんだそうです。
実際にはまだまだ完成の手前で海に浮かべ、海上で内装等を作業するそうです。
陸軍桟橋は第二次世界大戦終戦後、各地からの引き揚げ者50万人以上が懐かしい日本の地の第一歩を踏んだところです。
戦地からやっとの思いでここまで辿り着いていながら、伝染病等で下船できずに残念ながら命を落とした方も多かったそうです。
右手に江戸時代の灯台「燈明堂」が見えてきました。
当時は菜種油で火を灯し、その光は海上4海里(7.4km)を照らしたといわれています。
観音埼に日本初の洋式灯台が完成し、明治5年にその役目を終えるまで220年間も東京湾の安全を守っていたそうです。
現在の建物は昭和の時代に復元されたものです。
このあたりが黒船が停泊していたといわれる場所です。
ここから日本の開国が始まったかと思うと、なんだか感慨深いですね。
ペリーの船は浦賀港を河口と見間違え、一度行き過ぎてしまい、バックで戻ったそうです。
当時はバックする船が日本にはなかったため、大きな船がバックする様子に日本の人々は大変驚いたそうです。
帰路は左手に西叶神社、右手に東叶神社が拝めます。
ここは恋愛成就のパワースポットとして有名で、西叶神社で「勾玉」、東叶神社で「お守り袋」を頂いてお守りを完成させると願いが叶うそうです。
浦賀レンガドックツアー
URAGA開国クルーズ下船後、隣接する浦賀レンガドックを見学しました。
明治32年(1899年)に建造されてから平成15年(2003年)に閉鎖されるまで1,000隻以上の船の製造や修理を行ってきた歴史のある造船所です。
令和3年3月に住友重機械工業㈱から横須賀市が寄附を受け、観光の目玉として整備を進めています。
レンガドックは日本には浦賀にしかない大変貴重な遺構です。
まだ一般公開はされていませんが、専門ガイドさんによるドックツアーなら潜入可能です。
イヤホンガイドを全員に配られますので、しっかり解説が聞き取れます。
まずは海とドックを遮る水門を渡ります。
左が海、右がドックです。スリル満点ですが、安全のため立ち止まってはいけません。
水門から見るドック全景。奥は全面レンガ造りですが、手前30mほどのコンクリートになっています。
その部分は昭和になって船の大型化に対応するために延長された部分だそうです。
ドック内の海水を抜いた後、修理やメンテナンスを行うために船を支える台です。
ドックの底のひんやりした空間と相まって、なんとも幻想的です。
前方から見たドック全景です。左手のクレーンは第二次大戦の終戦間際に作られたものがそのまま残っています。
イベント会場
キッチンカーも出店し、イベント気分を盛り上げてくれます。焼きたての匂いが食欲をそそります。
券売所の隣には休憩所も設けられていました。
ランチをキッチンカーで買ってここで済ますのも楽しみの一つです。
ツアーに参加した感想とまとめ
帰路は同じ道を通ってヴェルニー公園に向かいます。
フェニックスの並木が続く直線道路は、まるで南国に来ているかの錯覚を覚え、行きとはまた違った感動を覚えました。
横須賀の新たな楽しみ方として始まったルートミュージアム ですが、その中でもペリー来航の地、浦賀を中心にめぐる旅「MEGURU PROJECT」が始動しました。
その一環として令和4年1月23日までの毎週土日祝(年末年始を除く)にクルーズやレンガドックガイドなどが実施されています。
期間中は他にも様々なイベントが催されるようです。
今回のツアーは横須賀市観光協会が主催した期間限定の特別企画でした。
半日でしたが非常に中身の濃い充実した内容で大満足の休日となりました。
主催者情報
一般社団法人横須賀市観光協会
【住 所】神奈川県横須賀市小川町19-5
【電話番号】046-822-8256
【営業時間】9:00~17:30
【定 休 日】土・日・祝・12/31~1/3
【U R L】https://yokosuka-kanko.com/
※2021年12月現在の情報です。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。