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【横須賀観光】「よこすか近代遺産ミュージアム ティボディエ邸」で学ぶ横須賀の歴史

「よこすか近代遺産ミュージアム ティボディ邸」は、1869年(明治2年)に建築され、2003年(平成15年)に解体された横須賀製鉄所副首長のジュール・セザール・クロード・ティボディエの官舎を再現(一部復元)したミュージアムで、日本近代化の礎となった横須賀製鉄所の歩みなどが展示されています。

2021年5月にオープンした新しい施設で、入場料は無料!
屋内なので雨の日でも快適に見学できますよ。

「よこすか近代遺産ミュージアム ティボディ邸」のアクセス

「よこすか近代遺産ミュージアム ティボティエ邸」はヴェルニー公園内にあります。

最寄り駅からのアクセスは京急線 汐入駅から徒歩約5分、JR横須賀線 横須賀駅から徒歩約1分です。

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「よこすか近代遺産ミュージアム ティボディエ邸」をいざ見学!

1869年(明治2)年頃に建てられ、2003年(平成15)年に解体されるまで「本州最古の洋館」であったティボディエ邸が、「よこすか近代遺産ミュージアム ティボディエ邸」として2021年(令和3)年に再現されました!(一部復元)

そんな話題の施設をいざ見学!

屋根は瓦で、一見すると和洋折衷の不思議な外観。壁は木骨煉瓦造り、屋根はキングポストトラスによる平屋建てです。

このティボティエ邸は、幕末の1865(慶応元)年、海外との技術力の差を痛感していた江戸幕府の勘定奉行小栗上野介が中心となって、フランスの海軍技師ヴェルニーを招き横須賀製鉄所の建設が始まり、同じころ(1869年(明治2)年)に、横須賀製鉄所副首長であったジュール・セザール・クロード・ティボディエの官舎として、 建てられました。

解体される前のティボディエ邸は、向かい側に見える米海軍横須賀基地の敷地内、写真中央の丘の中腹に建っていたそうです。

ティボディエ邸に入館するとこんな感じ!

中央の大きなモニターでは、自分で操作して
横須賀に遺る近代遺産や観光スポットを見ることできます。

天井には復元された「キングポストトラス」を見ることができます。

使用されている部材は、ティボディエ邸が解体された際に、保存してあった当時のものが使用されているそうです。

キングポストトラス」は西洋の木造建築の技術で、屋根の重さを受ける小屋組みに、M字型に木材を組む構法。

この構法は、日本の西洋住宅建築の最初期に導入されて、明治期に横浜や神戸などに建てられた西洋館にも用いられたそうです。

木骨レンガ造りの壁の一部。
こちらも当時のもので、レンガと木材を組み合わせるのは耐震と耐火を目的としているそう。

こちらはティボディエさんのお部屋。

ティボディエさんの肖像画。
ティボディエさんはフランスに帰国後、海軍の艦船設計等に携わり、フランス海軍の技術者としてトップの要職を歴任したそうです。

再現部屋から繋がるテラスは、眺めがとても良いです。ちょっと休憩もできますね。

こちらは横須賀から全国へ広まったといわれている技術や文化などを紹介する「西洋習慣ことはじめ」コーナー。フラン人が勤めていた横須賀製鉄所には、西洋の習慣がいち早く入っていたと言われています。

まず、メートル法。
今はあたりまえの長さを表す単位ですが、当時の日本は「尺」や「寸」でした。
一緒に働くフランス人と日本人の間で、長さの単位を統一するために導入されたそうです。

次に、勤務時間!
それまでの日本人は「日の出」「日の入り」に合わせて働いていたのを、
「○時から○時」までと決められた勤務時間と日曜日の休日が導入されたそうです。

横須賀製鉄所の発展のおかげで、当時の横須賀には様々な最先端の技術が入ってきていました。
特に、通信技術の開発は戦前から進んでいて、その歴史は、YRP(横須賀リサーチパーク)に引き継がれ、日本でも有数の研究開発拠点として存在しています。

写真中央の大きなラジカセのような機械は、当時の潜水艦での使用を目的に開発された「全波受信機」。旧海軍で使用されていたそうです。

こういう習慣や技術がここ、横須賀から広まったと思うと、とっても誇らしい気持ちになりました!

毎時00分に、『横須賀造船所めぐり』が館内シアターで上映されています。
アテンダント(司会進行役)とネジのキャラクターと一緒に、軍港の街として発展してきた横須賀の歴史を楽しく学べる内容。

こちらは有料でおひとり様200円

シアターでも大活躍のアテンダント(司会進行役)。
こちらの方々は袴を着たティボディエ邸のスタッフで、館内案内もしてくれます。
質問すると分かりやすく教えてくれますよ。

「よこすかルートミュージアム」の拠点として

「ティボディエ邸」は横須賀の歴史、文化、自然を「ルート」でつなぎ、市内全体を大きな「ミュージアム」として楽しむ「よこすかルートミュージアム」の拠点としても注目されています。

館内には、ルートミュージアムにまつわる場所のカードが置いてあり、持って帰ることができます。

表面はきれいな写真、裏面は説明が書かれている素敵なカード。
行きたい場所や行った場所のカードを、記念にファイリングするのも楽しそうですね。

横須賀の観光情報もいろいろ集まっています。
ここでいろいろな計画が立てられそう!

「よこすか近代遺産ミュージアム ティボディエ邸」の感想まとめ

横須賀製鉄所とともに発展してきた、横須賀の歴史を分かりやすく楽しく学べるミュージアムでした。
特に、横須賀から日本中に広まった習慣や技術がたくさんあることを知ることで、改めて横須賀を誇らしく思いました。

また、見学の前後は、横須賀製鉄所に尽力したフランス人技師に思いを馳せながらぜひヴェルニー公園も散策してみてください。
艦船や潜水艦が見える「横須賀らしい」景色と、バラ(春・秋)がとてもきれいです。

施設情報

【住  所】神奈川県横須賀市汐入町1-1 ヴェルニー公園内
【電話番号】 046-827-7003
【アクセス】京急線 汐入駅より徒歩約5分
      JR横須賀線 横須賀駅より徒歩約1分
【URL】https://thibaudier-yokosuka.com/
※2022年1月現在の情報です。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。

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